2004年 夏山縦走合宿(2)報告
文責:牧山
○山域:祖母・傾山系縦走
○期間:2004年8月24日〜同29日(移動1日、実動5日)
○参加者:参加者:大山千聡(M1,C.L.)、佐藤綾子(2)、柿原秀俊(1)、坂根浩介(1)、牧山弘毅(1)、以上5名

行動記録

8月24日(移動)
博多11:29⇒12:32大牟田13:00⇒13:46熊本14:40⇒15:14肥後大津15:21⇒16:11宮地16:59⇒17:45豊後竹田18:04(タクシー)⇒18:25神原(T.S.)

阿蘇は雨で中止となり、縦走のメンバーで博多出発。青春18、鈍行である。熊本にて昼食、宮地にて阿蘇・根子岳の遠影を望み、一路豊後竹田へ。
竹田から出ているはずのバスが無かったため、タクシーで神原に到着。お宮とかいう神楽舞台前の広場にテントを張り、就寝。すぐ横に神社があり、少し気味の悪い、静かで真っ暗な所であった。ちなみにトイレと水場もすぐ隣にあった。

8月25日 晴れのち雨
5:00起T.S.6:05→6:49登山口6:58→7:35五合目小屋7:52→9:36国見峠9:53→10:35祖母山11:27→11:41祖母九合目小屋(泊)

五合目小屋までは、あたりさわりのないタイムで歩く。小屋の裏には川が流れていた。
ここから道が険しくなり、暑さでペースが格段に落ちる。坂根以外は何かしらの不調を訴える。
五合目と国見峠の間に「いのちの水」なる水場があるが枯れていた。名前が名前だけに不吉。
ともあれ、のらりくらりで祖母山頂へ。ガス気味で展望は限られていたが、雰囲気は悪くない。ここでしばし考え、今日尾平越まで行くのは厳しいと判断し、九合目小屋付近にテントを張って泊まることにする。しかし、小屋周辺にはテントを張るスペースが無く、13時頃に上がってきた管理人さんの御厚意に甘え、小屋に入る。牧山はレポートをまとめている。14時頃から激しい夕立。落雷も近くであったようだ。夕食のカレーを管理人さんにおすそ分けし、お話をした後、就寝。
今後の行程を
26:→尾平越→九折越
27:→傾山→杉ヶ越→犬流谷分岐→夏木新道取り付き(駐車場有)
28:→夏木山→五葉岳→吐野T.S.
29:⇔大崩山→上祝子(下山)
とする。

8月26日 晴れ時々曇り
4:30起九合目小屋5:29→祖母山→7:46障子岳8:04→8:52古祖母山9:08→10:37尾平越11:23→本谷山→13:49笠松山14:06→14:58九折越

今日は昨日よりも涼しい朝。標高が高いからだろう。
出発後しばらくは好天が続く。障子岳から望む祖母山は、朝日が映えていてきれい。ここから下り中心の道で、道の両側には2mほどの木々や笹が生い茂り、展望は無い。古祖母山頂も展望は限られていた。しかもずっと下ってきてたどり着いたので、山頂らしさはあまり感じなかった。そして次のピッチで昨日の幕営予定地、尾平越へ。ここで大山先輩の巨大な嗜好品(共装?)、メロン2玉を五人で食べる。贅沢このうえないことである。
気を締めなおし、3ピッチで九折越に着く。本谷山は通過しただけだったので「池の原」とかいう水場を探すことは出来なかった。本谷山頂は幕営可能と地図にあるが見る限り不可能。今日も降るかと思われた夕立は、結局なかった。
九折越は鹿がいるらしく、鳴き声がする。柿原や坂根は直接見たらしい。しかし、動物の鳴き声は姿が見られないときが不気味だ。夜も聞こえてきたため、1人牧山はビビっていた。

8月27日 曇り/ガスのち晴れ
5:00起九折越5:57→7:14傾山7:22→11:27(3人)杉ヶ越14:00頃全員合流、幕営決定

ガスの中出発し、目が完全に覚める前に傾山頂まで登る。山頂に着いてもガスは晴れず、早々に山頂を発つ。
ここからの下りがかなり嫌らしい。まず下り始めてすぐ、踏み跡が不明瞭になる。そこを越えると、はしご続きの危険箇所が連続している。はしご自体は新しめで、アルミ製のようであり信用できたが、通過には時間を要する。危険箇所を越えてから休憩。この休憩からの1ピッチは大山、坂根と柿原、佐藤、牧山の二手に分かれて杉ヶ越をめざすことになるが、後ろを歩いてきたはずの後者3人が先に到着したり、前者の2人が杉ヶ越付近の尾根道を迷いそうになったりしてしまうなど、トラブルが重なり全員が合流したのは14時頃となり、ここで幕営をし、体力を回復することにする。今日は皆心身ともに疲弊。
水は林道に下りてから、トンネルを行った先にあるようだ。天気図放送によると、馬鹿でかい(大型で猛烈な、だったと思う)台風が南のほうから接近しているようで、明日からは天気が下り坂のようだ。
明日は吐野T.S.を目指す。

8月28日 雨
4:00起杉ヶ越5:18→7:25新百姓山7:27→8:53鋸尾根通過10:57→夏木山→11:25要山11:54→(引き返す)→要山(撤収決定)13:24→夏木林道出会→16:40駐車場(泊)

朝から雨。杉ヶ越周辺は尾根が入り組んでいて、踏み跡が多く、迷いやすい。早々と出発準備をすませるが、結局明るくなるまで動けず。
最初の登りが予想よりも長い。新百姓山まで1ピッチで行けなかった。ここから鋸尾根手前まではあたりさわりのない道。だが、鋸尾根は梯子やロープを使った岩の登り降りや鎖のついた岩のトラバースがあり、雨で岩が濡れている分、苦戦する。ただガスで切り立った岩の下が見えなかったので、恐怖感はさほど無い。
要山まで、まあまあのペースだった。ここから九合目小屋で聞いていた、吐野への近道を行こうとするもガスと道の不明瞭さから、引き返すことに。再びの要山頂にて、台風の接近と大崩山の登山道が谷道であることなどから、撤収決定。夏木林道へと下る。林道を10kmほど歩いたところにある藤河内渓谷キャンプ場近くの駐車場にテントを張る。
この夜、暑さと蛭になやまされる。特に蛭の被害は深刻だった。皆噛まれる。
明日はさらに4kmほど歩いたところにある温泉に入ってから、延岡へ下山することに。

8月29日 曇りのち雨
6:00起T.S.9:08→9:43温泉への分岐⇒延岡

朝、起床は8時のつもりだったが、皆6時に起きる。なので、ゆっくりと朝飯を作り、出発準備もゆっくり。一足先に準備をしていた牧山が蜂にさされ、出発まで奇声をあげて痛がっていた。
30分ほど歩くと温泉への分岐があるのだが「台風接近のため臨時休業」とのこと。仕方ないのでタクシーを呼ぶが、来るまでに2時間もかかるわ、ジャンボタクシーをお願いしたのに普通タクシーでくるわで最後までトラブル続きだった。結局タクシーに牧山以外が乗り、通りすがりの車に牧山が乗せてもらうことになる。この車の人には大変お世話になった。感謝。
延岡はすでに台風が直撃したかのような様相だった。明日は台風で交通機関は完全マヒだろう、と言われたため、風呂と昼食をすませ、さっさと各自帰路につく。柿原はJRで大分に、他の4人は高速バスで福岡へ。バスは夜、無事に天神へ。福岡でもニュースは台風関連ばかりであった。

今回の合宿は反省点が多かった。トラブルもおおかったし、台風接近という不運もあった。いろいろあったが、今回の合宿を今後に活かすことが重要だと思う。特に一年生は。

inserted by FC2 system