2007年度冬合宿 〜くじゅう〜


2008年1月3日

....予定より30分ほど遅れて長者原に到着。駐車場に積もった雪は踏み固められており、ブレーキを踏むとスリップする。 北島を待ちつつ入山準備をする。レインウェア上下に、スパッツ、手袋、ニット帽といった格好。程なくして北島と合流。
 12:15入山。一路、坊ヶツルを目指す。木道を抜けるとそこからはずっと雪道。入山して早々から行き遊びに興じる。九州人の性である。
 本日のルートは雨ヶ池越え経由である。深雪といえどもトレースはしっかりしている。が、あえてトレースから外れた雪道を歩くこともしばしば。巨大な霜柱があれば踏んでみるし、つららがあればもちろん取ってみる。
 15:30坊ヶツルに到着。ルート上の積雪の割には雪が少ない。早速、テント設営。お互いに雪を落とし合いテントに入る。
 テント内…、狭い。狭いがテント内で調理をする。今夜は鍋。夏山と違って、食糧が傷みにくいので今回の鍋は肉が多かった。
 夕食を終えるといい時間だったので就寝…、といきたいところだが、夜中トイレに行きたくないので、皆 寝る前に行っておく。
 20:00頃、就寝。頭と足を交互にして狭いテントに仲良く収まる。


1月4日

....3:30起床。外気温−5℃。前夜の鍋の残りに餅を入れ、雑煮と称していただく。テルモスに入れるお湯を沸かしたが、紅茶を忘れてきたので、そのままテルモスに注ぐ。
 今日は、テントは張ったまま行動するので、テントが飛ばされないよう、張り綱を増やして強化。
 5:50出発。北千里浜経由で中岳を目指す。法華院を過ぎ、北千里浜に出ると、背後の三俣山の頂を赤く染め始めていた。間もなく夜明けである。休憩をとり、日の出を待つことに。
気温は−4℃くらい。さすがに寒かったのか、ここでバラクラバが登場する。
 久住分れに着くころには陽は昇り、雲ひとつ無い青空が広がっていた。目に映るものの半分が青、半分が白といった世界だった。
 真っ白な雪面に伸びる長い影。朝日が眩しい。 宙に放った雪は…『…儚くきらめいて、暖かな太陽の光をまとい、消えてゆく…』(北島の反省文より引用)
ほどなくして、御池に到着。『―ここは御池です』 わかりやすい看板である。御池は完全に凍結していた。まず、石を投げる。…割れない。 次に池の縁に立ってみる。…割れない。さらに、池の中央に歩みを進める。まずは一人。…割れない。 結局、みんな御池を渡りきってしまった。 そして最後に大きな石を投げ入れる。「ゴンッ!」石が割れた。
御池をあとにする。中岳山頂にはすぐに着いた。気温−2℃、快晴。風も無く、視界良好。阿蘇根子岳をはじめ、遠く雲仙まで見えた。
久住山を目指して、中岳の斜面を駆け下りる。中には滑り降りる人も。駆け下った先は中岳‐稲星山間のコルである。稲星山を経由すると時間的に余裕が無くなるので、まっすぐに久住山に向かうことに。すると、再び雪遊びが始まった。隙あらば雪玉を投げつける。投げる雪玉は次第に大きくなっていく。一人二人が雪にまみれ、戦意喪失して雪合戦は終わった。
ようやく歩き始める。すると、目の前に広がるバージンスノー。竹原が先頭を切る。そして、埋まる。濱本が続く。埋まる。あきらめて四つん這いになる。続く少年たち。北島のハイハイは速かった。『僕の前に道はない。僕の後ろに道はできる。』(寺司の反省文より引用)
昇り終えた斜面は久住山のものではなかった。あきらめて、星生山に向かう。久住分れ避難小屋横より尾根にとりつく。なかなかの傾斜である。陽も高く、登り坂では汗ばむ。しばらくアップダウンが続く。
星生山頂。眼下に西千里浜が広がっている。時刻は12:14、気温1℃。久々に0℃を超えた。雪だるまが作りやすい。山頂には雪だるまが3つ建立された。
星生山を発つ。皆、既に法華院スイッチがONになっている。お陰で歩くペースが早い。
久住分れ・北千里浜を通り、14:12法華院に至る。
入浴を済ませ、坊ヶツルに戻る。幸いテントは飛ばされていなかった。 互いに、雪を落としあい、テントに入る。雪を落とすのも慣れたものである。
夕食はカレー。あきらかに具が多すぎた。



1月5日

....本日の行程は坊ヶツルから長者原に下りるだけなので、ゆっくりと支度した。
 10:00坊ヶツルを発つ。入山日にはまだ軟らかく、片栗粉だとか、生クリームだと言っていた雪はだいぶ踏み固められていた。
 さすがにもう雪遊びには飽きたのか、下山中、雪合戦は始まらなかったものの、それでも敢えてトレースを外れてラッセルをする人が約2名いた。しかし歩みは速い。花山酔ッチが入っているためである。
 長者原には12:10到着。駐車場の雪は融け、シャーベット状になっていた。
…こうして、未だかつて類を見ないほど寄り道・道草の多い山行は無事に終了した。








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