2008年度 新歓合宿報告

報告者−寺司(2年)

期間 :2008535

山域 :くじゅう

参加者:CL圓井(3年)、SL荒木(3年)、北島(2年)、寺司(2年)、

甲斐(1年)、小須田(1年)、田中(1年)、三隅(1年)、松下(久留米大2年)

 

200853日(土) 晴れ

 本日は晴天なり。定刻より一時間半遅れて長者原に到着。日焼け止めクリームを塗り、水に米を浸して入山前の準備とする。美味しいご飯が食べたくて。

 1235分、入山。雨ヶ池―坊ヶツルを目指す。総勢9名の一行は整然と、あるいは適当に一筋の列を作る。新緑に萌えるくじゅうは歩きやすい。コースタイム通りに歩みを進める。途中休憩したポイントにて、おまたせ、コマンダーは発動し一年生は初のエッセンタイムを取る。

 1435分、坊ヶツル到着。結局、早速テントを組み立て始める。九大のものが2梁、久留米大のものが1梁(冬用)。それぞれに三人ずつ。入口を向かい合わせトライアングルに、きれいに仲良く赤青黄色。炊事場にて夕食を作り始める。シェフ圓井先輩の下、目指す料理は豚キムチ丼。初めは圧倒的な存在感を示していたニラは、だがしかし、火を通すにつれて周りの素材と調和していく。一年生諸君の未来に重なる。

 19時46分、夕食を終えてひと時の休憩、昼寝をし、温泉にも浸かって、一同は‘黄色’のテントステラリッジに集まる。男9人むさくるしい集いではあったが、酒を酌み交わし、青春 を語る。今回はまだ、K島の後継者は現れず。

 21時30分、各々のテントに入り、就寝。振り返れば本日のMVPは、電車が好きでひとり、由布院まで特急ゆふDX1号を降りようとはしなかった田中であることは言うまでもない。

 

 

 

5月4日(日) 晴れ

 4時30分、起床。すぐに朝食棒ラーメン作りに取り掛かる。朝までコンビニでバイトしてそのまま入山した松下さんが寝坊したのはやむなきことである。いつも通りの棒ラーメン。ここでz会に有望な新人登場。小須田である。今季のzは、君に任せた。

 6時13分、必要最低限の荷物を2つのザックにまとめ、坊がツルを出発。法華温泉山荘を過ぎ、北千里浜まで行き着く。いつものケルンの前でいつものポーズ。中高年のパーティーにまねされた。大学の単位取得のため、もとい研究のため石ころを採取する地惑二年。

 8時5分、久住分かれ到着。栄養補給をして30分ほどで歩行再開、20分ほどで御池に到着。誰かが投げた小石。水上を走っていく。無数の小石が水面を走っていく。そう、水切り。日ごろ鍛えし腕前をみなが披露する。誰よりも正確に、華麗に投げていたのは甲斐であった。

 9時25分、中岳山頂をいただく。一年生は、山岳部として始めての登頂である。予定よりも2時間以上も早い到着。当初の予定を変更して、ここから稲星、九重の両山を目指すことにする。中岳と稲星のコルに立つと、稲星山のなだらかさがわかる。初めから山頂の見える山登り。偽ピークに惑わされないから安心である。中岳〜稲星山間の道のりは、GWのためか混んでいた。

 10時10分、稲星山山頂に到着。眼下には久住町の町並みが。田舎の風景である。そこから久住山のほうに観覧飛行をしていると見られるヘリコプターの姿が見えた。しばし休憩の後、久住山に向かう。

 11時3分、久住山山頂に到着。さすがは九重連山主峰、GW。山頂には無数の人だかりが。まるで砂糖に群がるアリたちのようである。人が多すぎて息をつく暇さえない。そそくさと久住分かれのほうへ下りていく。

 11時37分、久住分かれ到着、足を休める。行きと同じ、北千里浜を通り12時24分、法華院温泉到着。本日の行程の終了である。ゆっくり温泉に使った後、夕食の支度カレー作りをする。一人一品カレー。肉が入り、ビーンが入り上出来である。

 食後は、疲れたメンバーをテントに残し法華院温泉のテラスでコーヒー片手に語らい、前日と同じ黄色のステラリッジで語らい、数名で温泉に入りなおし、としたあとに床に就く。時間はゆうに9時をまわっていた。

 

 

 

5月5日(月) 雨のち曇り

 5時30分前後に起床。すぐに黄色のテントに集まり、朝食のコーンフレークを食す。“常温保存”の利く牛乳、おそるべし。昨夜は風雨にさらされた。浸水したテントもちらほら。勢いは弱まったものの、いまだ強い風が吹き付ける。運動靴の一年生たちは気持ち悪そうにしていた。

 7時24分、坊ヶツルをあとにする。見送ってくれたのは、前夜に坊ヶツル入りした九大ワンダーフォーゲル部と自分の尻尾が気になって仕方のない犬くんであった。登り始めてすぐに、防寒着を脱ぐための休憩。7時35分、北千里浜の始まりに到着、しばしの休憩。山と山に囲まれているここは、強風が吹き降ろしてくる。

 8時4分、諏蛾守小屋に到着。悪天候のため、当初予定していた三俣山は登らないことにする。そこから長者原へ。

 9時21分、長者原到着。今回の諏蛾守越は歩きやすい道のりであった。複数回こけたもの、約二名。当初の予定よりも4時間も早い到着である。“長者原”。開いてはいたものの、お目当ての鳥天は11時にならないと出されないというので、一時間ほど、何もせずに、ただぼーっと椅子に座る。眠るものもいれば、音楽を聴くものも。山行の記録をとるコマンダー(松下)先輩の顔つきは真剣そのものである。

 花山酔で温泉、豊後中村までバス、そこから特急ゆふDX。福岡に着いたのは5時ごろであった。

 

 

 

 

 

[感想・反省]


中学でくじゅうに行ったときは台風が直撃して山頂まで行くことができなかったので今回山頂まで行けてとてもうれしかったです。

登ってる途中はけっこうきつかったけど山頂に着いた時はきもちよかったです。また、様々な風景を見ることができたので今度別の山に登るときも風景を見て楽しみたいと思います。

三隅

 

 

 

今回、合宿に参加させていただいてとても楽しかったです。長いブランクもあり、体力は相当落ちてしまっていました。受験が終わってから、時々ランニングをしたり筋トレをしましたが、なかなか体力が戻りませんでした。そんなわけで、少し不安を抱えつつ合宿を迎えました。

合宿初日は、いろいろありましたが無事目的地に着き、テントを張り、夕飯を作りました。おいしかったです。夜になると、想像以上に寒くて驚きました。しっかり防寒しなくてはいけない。

メインの二日目は、予定より多くの山を登ったのですが、空身だったのであまりきつくはなかったです。とはいえ、やはり体力不足を感じました。山頂につくとすごく美しい風景が広がり、風も気持ちよく最高でした。

三日目は悪天候のため、そのまま下山しました。途中にすごくスリップしやすいとこがあり、何度か足がすべってしまった。滑らないような歩き方を身に付けていかなければならないと思いました。

昼のとり天定食はすごくおいしく、その後風呂に入って、ゆっくりできました。帰りの移動中はほとんど寝ていました。やはり疲れがたまっていたのでしょう。

重いザックをからっての山行にしっかりついていけるようにトレーニングを続け、安全に登山をするための知識や技術を磨いていきたいです。今回の合宿は非常に楽しく、夏合宿が楽しみです。

甲斐

 

 

 


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切符を購入して乗車。まだザックの大きさの感覚が掴めず、狭い通路では動きにくい。特急列車とは思えないほどゆっくりと走る列車をみて、旅行に出ている実感を覚える。下車の際、ザックの棚おろしや荷物の整理に手間取ってしまったので改善したい。

長者原から雨ヶ池を通って坊ヶツルへ。途中、初めてエッセンを食べる。水分がないので食べづらいが、トイレに行きたくなっても困るので水はあまり飲まなかった。この判断は正しかっと思う。エッセンには3回目くらいから慣れてきた。

坊ヶツルでのBC設営。テントに触るのは初めてだったので、手伝おうにも何をしていいのかよく分からなかった。先輩や友達に教わりながらでも早く覚えてしまいたい。食器に水を入れて飲む、という食器洗いは、決して好きにはなれそうにないが適応はできた。

 テントの中でシェラフに入って寝るのは初めてだったので寝付きは悪かったが、それでも日中に体力を使ったからか1時間程で寝付けた。

 

5月4日

   4:00起床。朝食を食べて出発。比較的岩の多い道だったので少し足にきた。次までに、負担の少ない歩き方を覚えておきたい。進みが早く、予定より2時間以上先行し、おかげで予定外の山にも登ることができた。ただ、上に登るほど乾燥がひどく、手や唇がガサガサになった。次からはリップクリームか何かを持参したほうが良さそう。

   夜は風雨があり、テントに浸水したりもしたが、慣れたのか寝付きは良かった。

 

5月5日

   天候不良のためテントの中でしばらく待機。その後朝食をとってテントをたたんだが、風に煽られて大変だった。それから出発したが、天候不良で三俣山をあきらめなくてはならなかったのが残念。滑りやすいという道を通って下山したが、とりあえず転びはしなかった。いつもはもっと滑るらしいので、早く貯金して登山靴を買おうと思う。下山の間、何度か周りのペースに遅れる事があった。おそらく基礎体力不足のせいだと思うので対応したい。

 

今回の合宿は初めての体験が多く、貴重なものだったと思う。なにより、山登りを楽しむことができてよかった。これからは夏合宿に向けて、基礎知識、体力をつけ、道具も極力揃えていきたい。

小須田

 

 

 

新歓合宿で最も印象深かったことは、周りのみんなとスムーズにコミュニケーションが取れたことだ。

今回の合宿はサークルのみんなや久留米大の松下先輩と結構話すことが出来た。

元々僕は人見知りが激しく、中学高校時代は人と会話することも出来ないほどだったことを考えると大きな進歩だったと思う。

趣味が合う人も見つかって、これからの活動も楽しめそうに思えた。

 久住は何度か登ったことのある山だったが、天ヶ池でキャンプし、法華院温泉に入ったのは初めてで、父が何度か語っていた地名でもあり行ってみたいと思っていたので良い経験になった。また、一日で久住連山のうちのあれだけの山に登ったこともなかったので、とても疲れたが達成感は今までで山に登った中で一番大きかったと思う。

 テントに泊まったのも久し振りで、3日目は雨のせいで浸水してビショ濡れになったのは大変だったが、自然の中で眠り自然の中起きるのはとても気持ちが良かった。

 これからの活動も積極的に取り組んでいきたいと思う。

 

田中

 

 

新入生歓迎くじゅう登山を終えてくじゅう。

自分が知っているくじゅうは素朴であり、雄大であり、風雨の中の湖であり、真っ白な銀世界をハイハイする大学生たち、である。長者原を行き天が池を越え坊ヶツルを過ぎれば、右手に三俣を見ながら法華院、北千里浜、久住別れ。御池を通れば中岳山頂。向こうへ行けば星生山頂。

今回この自分の履歴書に、また新たに二つの山の名が記された。そう、稲星山と久住山。知っている道もいいが、知らない道はもっといい。今年度の新歓登山も刺激あふれるものとなった。   新入生たちとの登山を終え、感じたことはさまざまだ。もしかすると、何も考えずただひたすらと登っていた去年よりも多くのことを感じたかもしれない。その中でも一番大きかったことはやはり、自分が一番“後輩”ではなくなったことであろう。今まで自分だけを見ていればよかったのが、ほかの誰かに目を配らなければならない。それが大変そうであり、うれしくもある。ただ、今回本当にそうできていたのかと問われれば、答えは否。気がつけば周りを見ていない自分がいる。

これからの一年生の未来に期待。自分自身の成長に期待。

寺司

 

 

 

今回のくじゅう合宿では、新入生にとっても自分にとっても、なかなかいい体験ができたのではないかなと思います。

 やはりメインの2日目で晴天が続いたことがよかったです。去年は風雨が強く、なんとか中岳には登れたものの頂上も強風で、景色も見えず少し残念でした。しかし今年は中岳、稲星山、久住山と、工程・体力的に無理なく3ヶ所も登れたので、新歓合宿としてなかなかよいものになったのではないかと思います。自分も稲星や久住山に初めて登れたのでよかったです。

 そしてご飯が美味しかったです。初日のニラ丼も、2日目の一人一品カレーも、何より2日とも米が、山の上とは思えないほどの出来だったと思います。食事準備中何をしたらいいか分からず戸惑う1年生を見て、去年の自分を思い出しました。余談ですが、個人的にはイチゴミルクコーンフレークは今後も取り入れたいです。

 3日目の朝の暴風雨もいい体験ではあったと思います。下山中は雨は降らず運が良かったですが、楽しいこと・楽なことだけではなく、辛いこと・面倒なことを体験しておくことも大切に思えます。特に山の中では。かくいう自分も雨の中での行動はほとんど経験していないので、早く大きなレインコート()を買って備えたいと思います。

 今回の合宿を通して1年生とともに少しでも成長できていれば、と思います。

北島

 

 

 

今年度は新入部員がたくさん入り、新歓合宿には多くの1年生が参加すると思われた(実際のところは、諸事情により4人しか参加しなかったが・・)。そこで、上級生が過去に何度か登ったことがある九重であれば、より安全で楽しい合宿が行えると思い九重にした。

今回の合宿は、3日目に少し雨が降ったものの全体を通して天候に恵まれたこともあり、1年生は十分楽しめたのではないかと思う。個人的にも人数の多い合宿は久しぶりだったので、とても楽しく過ごせた。また、先輩となった2年生はいろいろの面において、去年よりも成長していてとても頼もしく思えた。

この新歓合宿は何事もなく無事に終えられたが、夏山合宿では倍近くの1年生を連れて行かなければいけない。人数が非常に多くなるので、これまでにはなかったような問題(意志の疎通や経験の違いなど)が発生すると思われる。それらを夏山合宿までの3ヶ月間に練習を通して解決し、より良いパーティーにまとめていきたいと思う。

圓井

 

 

 1年生にとって初めてとなる今回の合宿は、2・3年生にとっては久々の雪の無い合宿だった。1ヶ月半前、春山のプレ合宿で訪れた時には腰まで埋まることもあったが、この短期間のうちに雪はすっかり姿を消していた。 プレ合宿では(寝不足気味で入山、冬装備をすべて背負ってラッセルし、2日分の行程を1日で終えたから当たり前だが)体力的にかなりこたえたが、今回は雪が無いことが幸いし、25kg強のザックを背負いつつも全行程を通してかなり楽であった。

実際に歩き終えてみると、もっと足を伸ばせたのでないかとの意見があがってきそうだったが、北島・寺司に立ててもらった余裕のある計画は1年生の装備不足を考えると妥当であったと思う。

この23日で(しばしばファインダー越しに)1年生を見てきたが、概して皆 軽快であった。荷物が軽いとはいえ、足元は運動靴であるにもかかわらず、登りも下りも誰一人遅れることなくついて来ることができており、体力面では特に心配することはなさそうであった。

一方、反省すべきは各自の体調管理である。自分もまさしくその一人であるが、季節の変わり目のせいか、合宿直前に体調を崩す者が続出した。これについては、各々で心掛けてもらうしかない。

また、今年度はかつて無いほど多くの入部者を数え、それゆえにこれまでの少人数でのやり方が一部通用しないことを痛感した。

まず、第一に1年生の数に対して上級生の数が少ないため、各人の細かなところになかなか目が届きにくいという点である。それは、歩行中であったり、テントサイトでの生活面であったりと様々であるが、この23日の間に多々あった。これは時によって安全に関わることであるため、上級生はこれまで以上に下級生の行動に配慮する必要がある。

第二に団体行動の難しさである。食糧・装備の調達、公共交通機関の利用、調理etc…もっともっと、計画的・効率的に…スマートに行わなければならない。

以上、問題点を述べたが、これらの問題は単に、近年の山岳部が遭遇することがなかっただけであり、皆で考えを出し合えば十分解決し得るものであると思う。

 

 その他、反省点を以下に記す。

     各人が必要とするエッセン(行動食)の量には大きな差がある。本当に持っていくべきエッセン(の量)を再度考える必要がある。

     行動中は比較的余裕があったため、2,3年生は読図の練習をしながら歩いてもよかったかもしれない。

     スガモリ越えを通って長者原に下山する場合、登山道がぬかるんでいる場合は車道を利用するのも一考である。(泥だらけで温泉・公共交通機関を利用するわけにはいかない)

     11人前の食事を作ったが、やはり時間がかかった。炊飯用も含めバーナーが4〜5個は必要である。

 

荒木

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